「大学生なのに、
やりたいことが見つからない」
という相談は非常に多く、
その背景には情報過多と比較社会の影響が
色濃くあります。
SNSには夢を追う人、起業する人、
内定を得た人の投稿が並び、
「自分だけ何も見つかっていない」
という感覚に陥るのは無理もありません。
しかし、ここで必要なのは焦りではなく、
「探し方の視点を変える」ことです。
そもそも、やりたいこととは
最初から明確に存在するものではなく、
「小さな関心の連続」の中から
発見されていくものです。
つまり、
最初に探すべきは「やりたいこと」ではなく、
「やってみたことのあること」です。
実際に行動した経験の蓄積こそが、
自分の好みや適性を明らかにします。
また、やりたいことが見つからない
最大の理由は、
「成果を出せそうな分野でないと意味がない」
と無意識にハードルを上げてしまうことです。
この完璧主義が行動を止め、
結果として何も始まらないという循環を生みます。
重要なのは、最初から成果を出す必要はなく、
「好奇心を持てるかどうか」で
十分な基準になります。
さらに、「やりたいこと」は
一つに絞る必要もありません。
むしろ、複数のテーマに手を出しながら、
継続できるものを絞っていく
プロセスの方が自然です。
進む中で合わないと感じたら
やめるのも選択であり、
それ自体が価値ある学びになります。
大学生活は「試す自由」が保証された
数少ない期間です。
時間も環境も柔軟性が高いため、
・バイト
・旅
・読書
・ボランティア
・発信
・副業
どれでも構いません。
とにかく行動の幅を持ち、
自分の反応を観察することが、
本質的な自己理解につながります。
やりたいことがわからないという状態は、
「自分が何者か知りたい」
という意欲の裏返しです。
その気持ちを大切にしながら、
小さく動くこと。
未来をつくる鍵は、
今この瞬間の選択の中に隠れています。